TT:ところで金指さんって何年生まれ?

KK:昭和38年生まれです。

TT:僕が36年生まれだから、じゃあそんなに変わらないんですね。

KK:僕が業界に入った時期は、2つ上くらいの方はすごく多かったんですよ。当時の神戸はディスコも多くて、僕はちょっとだけませていたから、少し上の世代の人たちから刺激を受けましたね。ちょうど先生ぐらいの方でしたね。そもそも先生が、うちの店にいらっしゃるきっかけは、どんな感じでしたか?

TT:「ONE WAY」のロゴとか印刷物のデザインをやっていたのが高校の同級生だったので、このあたりはよく来てたんです。当時僕は東京へ移っていたと思うけど、実は夢を集めていたんですね。で、神戸に夢をよく見る旧友がいるので、時々聞き取りに神戸に戻って会ってたんですよ。その時入ったお店が「TOOTH TOOTH」。土星のマークが光っていて、それに惹かれて入ったんです。土星のマークが妙に可愛くて、何だろうと思って。当時の神戸は、西海岸みたいな海を感じさせる店とか、レンガ造りの古い喫茶店とか、いわゆる「古き良き時代」を感じさせる過去っぽい店が多かったけど、金指さんの店は、「過去ちゃうやん」って。けどなんとも懐かしいような居心地が良かったんですよ。

KK僕自身、北野サーカスとか「神戸ハイボール」とか、そういう店にカッコよさを感じてましたからね。あと栄町の方とかタンゴばかりかけているおばちゃんとかいて、それもすごいカッコよかった。なんかこう「バタい」って感じがして…。神戸ってなんかやたら多かったですよね、タンゴとかシャンソンとか。

TT:大丸近くに今でもある「木馬」のジャズとか。不動坂のてっぺんの「October 14th.」の上の階のカフェでずっと本読んでたり。あと僕も「北野サーカス」はよくお世話になってました。ガルデルとか古いタンゴがいつも大きな音でかかっていた。親たちが聞いていたようなタンゴ。まだ、現代音楽にタッチしないようなものが多かった。

KK:僕も「木馬」に通っていろんなことを学びましたね。そうしたものに、世代を超えた「バタさ」感じた一方で、ピアソラ(※4)とかちょっとひねられているのも僕は好きでした。シャンソンだと、自分がすっとと入っていけるのが、ボリス・ヴィアン(※5)。

TT:僕はブリジット・フォンテーヌの「ラジオのように」(※6)を正座して聴いてましたよ(笑)。高校の頃の8mm映画の仲間がどこか西宮のヒッピーな感じの人たちが集まるようなところで、「聴いた方がいいぞ」って言われて、素直にすぐに買いに行った。紫のレコードジャケットが気に入って。聴いてみたら、もう正座するしかなくて。

KK:ハハハ

TT:ほんとマニアック。ジャック・イジュランとかピエール・バルーから始まってサラヴァレーベル盤を必死に集めていました。あと「ラジオのように」でアート・アンサンブル・オブ・シカゴにはまって…とか、音楽をジャンルではなくて、仲間みたいな関係性というか脈絡を持たせて聞くのが好きでしたね。